仕事柄日本全国至る所に車で遠征したり駐車場で仮眠したりということが多い筆者ですが、今回はそんな筆者が車中泊や車内での仮眠用に買ったけどほとんど使わなかったグッズについて解説していきます。もちろん全て必要ないというわけではなくピンポイントでは活用できるけど「運用に制限がある」という感じです。※あくまでも個人の感想です。
運用条件
そもそも運用の条件が違うと必要なものが変わってくるのでまずはそちらの解説を簡単にしておきます。
筆者の車はハイエースDX9人乗りです。エンジンONの時にだけ使えるACコンセントもついています。キャンピングカー仕様ではないので断熱等も一切入っていません。レンタカーで借りて出てくるようないわゆる商用車というやつです。カーテンなどをつけなくてもいいように後部座席とリアガラスにはスモークフィルムが貼ってあります。
一応ジャクリのポータブル電源も積んでいますが、あくまでサブバッテリーなのでそこまで容量は大きくないです。
この前提条件のもと解説していきます。
車載ケトル
冬場に車内でお湯が沸かせると思って購入しましたがあまりにも時間がかかりすぎます。よくよく取説を呼んだら水からだと沸くのに一時間と書かれていて「そんなに待てるか!笑」という感じで買ってから2回しか使っていません。試しに朝沸かしたお湯をサーモスの水筒に入れてお昼に再度沸騰させようとやってみても15分ほどかかりどうしようもありませんでした。
さらに注ぎ口の部分にはセーフティーがついていないので走りながらの使用もできない上にそこそこの広さの平面がないと座席の上だとこぼれた際に危険です。これなら普通に停まってアウトドア用のガスコンロで沸かした方が何倍も時短になります。
運用できる条件としては長距離トラックの運転手さんがエンジンONで待機可能な場所で休息を取る時などに使えるかなという感じです。一般のキャンパーが乗用車で運用するには1時間停車してエンジンONなので燃費的にも時間的にもハードルが高すぎます。一時間沸かないケトルのためにサブバッテリーを使うくらいなら普通にガスコンロ持参の方が早いです。
ランタン
正直これは人によりますが個人的にはほとんど使いませんでした。もちろん電源を必要としない電池式のものですがあまり使いませんでした。
キャンプ場などで後部ハッチを開けて灯りをつけて調理したり何かするという時にはもちろん活用できますが「一人で車中泊」という時にはほとんど使いません。特に道の駅などで仮眠という場合には全くと言っていいほど使いません。理由としては車内で灯りをつけるとカーテンをしない限り車内が丸見えになる上に窓を少しでも開けているとものすごい勢いで虫が寄って来るからです。別に車内で灯りをつけなくても道の駅やキャンプ場などであれば街灯などで明かりは十分に確保できます。車内で探し物をする際などでも車にもともとついている電球で十分です。人によってはバッテリーに負担がかかるという方もいるかもしれませんが1分か2分程度であれば車の電気でほとんど問題ないはずです。現代はスマホのライトもかなり明るくなっているので本当に簡単な作業や探し物程度であればスマホでも十分です。
また、外で使う場合でも小型のLED仕様など車に合わせたサイズ感を考えなければ吊るす場所に苦労しますし電池の場合規格も考慮しなければ後々面倒になります。USB充電式であれば良いのですが筆者のは単一電池4本なので非常に扱いづらいです。
オシャレ感よりも実用性を取るのであればランタンよりも単4×2本で動く登山用のヘッドライトの方がずっとオススメです。
車載冷蔵庫
車中泊や車移動のキャンプをしたことがある人は一度は考えたことあるのが「車載冷蔵庫」ではないでしょうか?
筆者自身も「車でビールや魚を冷やせれば便利じゃん!」と思い購入しましたが、車載ケトルほどじゃありませんがなかなかに運用が難しい曲者です。
詳しい説明は他のブロガーの方が行ってくれているので省きますが車載冷蔵庫には大きく分けて「コンプレッサー式」と「ペルチェ式」があります。一般家庭にある冷蔵庫はほとんどコンプレッサー式です。ペルチェ式は冷却機構が比較的コンパクトに収まるのでサイズ感の割に容量が大きいのが特徴です。しかし、冷却能力が低くほとんど冷えません。説明書を読むと「冷却の場合気温から最大-◯◯°C」と書かれていたりします。夏場に灼熱となる車内ではもはやクーラーとしても機能しないレベルです。大体は走行中の保冷に使われるそうです。
ということは「冷蔵庫」としての用途を求めるならばコンプレッサー式になるのですがこちらはかなりのサイズ感になります・・・。また、コンプレッサーを搭載しているのでかなり重量もあります。容量にもよりますが飲み物を満載した状態で持ち上げようとすると一苦労です。画像では少々わかりづらいですがコンプレッサー式はザッとペルチェ式の2倍くらいのサイズがあります。コンプレッサー式の画像の手前にある穴の部分が全て冷却機構(コンプレッサー)になりサイズかんの割に容量も少ないです。
また、冷蔵庫自体は走行中も使用できますが常時給電が必要で夏場にエンジンを切って30分も放置すると環境によっては庫内温度が爆上がりしているということもあります。そのため筆者は冷蔵庫を使用する際にはサブバッテリーに繋いで車のDCソケットはサブバッテリーに繋ぐという方法をとっています。これによりSAでの休憩中や停車中でも動かし続けられます。機種や車によっては停車モードで電圧などを検知してくれるものもありますが、それでも冷蔵庫の性能をフルに使って冷やすとなると常時給電が必要なので上記の方法をとっています。さらに冷蔵庫内は冷えて車内は暑いので結露も相当です。使用後は必ず乾いた布等で拭いて水分を取らないとすぐにカビが生えます。
確かに非常に便利な冷蔵庫ですが運用しようとすると「車内の置き場所」「給電問題」「メンテナンス性」などなかなか問題が多いです。
まとめ
今回は扱いづらい車中泊用品について解説しました。
もちろん全ての物が全くダメというわけではなく条件がそろえば活用できるけど難しいという話です。
特に冷蔵庫に至ってはハイエースのようなバンでも「邪魔だな…」と感じるので乗用車ではもっと邪魔でしょう。
車内の空間には限りがあるので購入する際はサイズ感や活用できる場面を熟考してから買うようにしましょう。
コメント