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【プロ直伝】リバーガイドが教えるライフジャケット選び3つのポイント!!

キャンプ・アウトドア
レジャーにおけるライフジャケット着用イメージ

近年はキャンプ場付近の川遊びなどレジャーでも子供にはしっかりとライフジャケットを着用させる方が増えてきて非常にいい時代の流れのように感じます。

ただ、その背景には京都保津川の遊覧船事故や北海道の観光船の沈没、その前であれば天竜川の遊覧船事故といった痛ましい事故があります。

「ライフジャケット」というと付けていれば命を助けてくれる万能ベストと思っている方も多いようですが実際のところはただ水面に浮くだけのベストであり海外ではPFD=「パーソナル・フローティング・デバイス(個人用浮具)」と呼ばれており必ずしも万能ではありません。しかし、付けているといないないでは救命率に雲泥の差があり、カヌーやラフティングといったホワイトウォータースポーツ(急流で行うスポーツ)では必須です。

そんな命を守るライフジャケットですが、フィールドや用途に合ったものを選ばなければ逆に危険になることもあります。そこで今回は現役のリバーガイドであり、元プロショップの店員が用途に合ったライフジャケットの選び方を「これだけは確認してほしい!」という3点を抜粋してお伝えします。

個人でSUPを始めようかなという方やお子さんに安全のためのライフジャケットを買おうかなと思っている方はぜひチェックしてください。

想定しているフィールド

ライフジャケットは日本語では救命胴衣ですが、現場にいると川関係の仕事の人はライフジャケットと呼んで海の方で特にアクティビティーではなく遊覧船などの方は救命胴衣と呼ぶ傾向にあります。海用と川用では同じライフジャケットでも構造が多少異なります。

大まかに説明すると海用は救助が来るまでの間体力を消耗せずに浮いていられるように大人用でも首の後ろに「マクラ」と呼ばれる浮がついていたり、浮くことだけに特化しているのである程度動きやすいようにルーズにできていたりします。

ライフジャケットイメージ

上記の画像はフロントバックル二つのみでマクラがついている上に下腹部のシェイプ用のバックルがないので完全に海用でしょう。

川では流れの中で揉まれるのを前提にできているので水圧でも簡単に脱げないように身体に密着させられる構造をしています。レンタルでツアーのお客さんに貸すものは時折浮きやすいようにマクラがあるものもありますがそれでも川用は身体に密着するようにできています。基本的にはしっかり閉めればライフジャケットが身体に密着してずれないような構造をしています。

川用(リバーカヤックなど)のライフジャケットを海で使うことは可能ですが、海用(シーカヤック・釣り用など)を川で使うのは流れを想定していないので浮力が足りなかったり脱げやすかったりと危険が伴います。必ず想定しているフィールドを確認しましょう。わからなければ店員さんに確認したほうが良いでしょう。

レジャーで使うだけであればそこまで本格的なものでなくても構いませんが、これから自分でSUPやカヌーを購入して本格的にやっていこうと考えている場合は一度ショップを見て相談することをオススメします。

浮力

ライフジャケットには必ず「浮力」が設定されています。これは体重何キロの人までならこのライフジャケットで浮きますよという基準のようなものです。

大体の場合が[kg]表記で川の大人用であれば6kgから7kgが一般的です。海外のものでは[N(ニュートン)]表記もあります。60N・70Nと書かれていますが60N=6kgと捉えてしまって問題ありません。

6kgというのは「6kgのおもりをつけてもこのライフジャケットは沈まない。」という意味です。人の頭部は体重の約1/10程度の重さと言われています。そこで体重60kgの人であれば体重の1/10に当たる頭部が6kgになるので浮力6kg以上あれば頭は浮くので大丈夫というのが浮力の考え方になります。

もちろんこれはあくまでも基準の考え方ですが、実際体重の1/10の浮力があれば十分に浮きます(締めつけ方やライフジャケット自体の劣化具合によっては浮かない場合もあります)。

mont-bellさんが出しているライフジャケットでレスキューフローティングベストというのがありますがこちらは浮力10kgあります。これは理論上体重100kgの人でも浮くというものです。それを体重50kg前後の人がきていたのを見たことがありますが頭どころか胸まで浮いていました・・・。浮力はあればあるほど安心ですが、それに伴ってライフジャケットのボリュームもアップするので動きづらくなります。あくまでも体重の1/10というのは目安で泳げるか泳げないかでも変わってきます。体重70kgの人が浮力6kgのものをつけていても泳力に自信があって水中で手足を使ってうまくバランスを取れたりすれば十分浮きますし問題ないと言えるでしょう。

また、海水は淡水(真水)と比べて浮力があり浮きやすい傾向にあるので海用のものは浮力が少なめに設定されている場合もあります。さらに、サーフィンなどで着用するウエットスーツも空気を含んでいるので多少浮力がありあます。ライフジャケット以外のウェアの浮力やどこで使用するかによっても必要な浮力は変わってきます。

子供用は股下のバックルも

お子さんにライフジャケットを購入しようと考えている方にはぜひ確認していただきたい項目が股下のバックルです。

商品としてオススメなのはモンベルさんのものです。

【モンベル】アクアファン Kid's M
子どものための安全機能を十分に備えながら、シンプルな仕様のライフジャケットです。フロントオープンで着脱しやすくなっています。子どもでも操作が簡単なバックルで固定する仕様で、クロッチ(股)ベルトや頭部のピローなど、安全に配慮した機能を備えてい...

実際パドルスポーツの現場でも使われていて使い勝手もいいです。

大人用にはあまりついていないのですが股下のバックルは個人的には子供用ライフジャケットに必須だなと感じています。

子供は大人と違って寸胴体系(くびれや胸筋による胴周りの凹凸がない)でライフジャケットが滑って脱げやすいです。実際ライフジャケットの肩紐を掴んでカヌーに引き上げようとしたりすると脱げてしまう子もたくさんいます。さらにいくら「ライフジャケットはキツく締めないと浮かないし意味がない。」と伝えても嫌がって締めようとしない上に大きい子は勝手に緩めてしまいます。それでも股下を通すバックルがあれば最後にはバックルが引っかかって脱げないので小学生くらいの子供までは股下バックルは必須となります。

まとめ

今回は夏の水辺レジャーに必須なライフジャケットについて解説しました。もちろんつけているから絶対安全というものではありません。しかし、つけているといないとでは救命率に大きな差ができます。

自分達が遊びに行くフィールドや目的に合わせて適切なライフジャケットを選んで安全にフィールドを楽しんでください!

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